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INTERVIEW インタビュー記事

2018/08/01

クリエイティブオフィスと焼菓子のお店の融合

第8回目のオフィス訪問は、物件仲介から内装設計まで携わらせていただいた「KIJITORA」さんです。



入居者さんについて 「KIJITORA」は、広告デザインを中心に手がけるデザイン事務所ZOOLOGY TOKYOと製造を担当されているbowl companyが運営するグルテンフリーの焼き菓子のお店です。ZOOLOGY TOKYOのオフィスの一角がKIJITORAの店舗という珍しい組み合わせ。ZOOLOGY TOKYO代表の野田さん、bowl company代表の永島さんお2人にお話を伺いました。

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オープンのきっかけ 広告など制作の仕事は、忙しい時期にむらがあり、暇な時に何かできないかと構想が始まりました。最初は窓から大判焼きを売るとかも考えて(笑)、事務所の一角でお店をやりたいというのはありました。そんなとき、永島さんからいただいた焼菓子が美味しくて感動したそう。野田さんと永島さんは、もともと雑誌の仕事をしていた時の上司と部下で、遠慮なく意見を言い合える15年来の仲。早速話を持ちかけてみたそうです。

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永島さんに説明いただきながら、パウンドケーキを購入。会社に戻り、弊社スタッフ皆で美味しくいただきました。


永島さんは編集の会社を辞め、3年前から茅ヶ崎でbowl market juice&deliというコールドプレスジュースをメインに扱うお店を手がけられています。以前は編集長という責任の大きな立場で、日々忙しさに追われる生活をしていました。そんなある日、コールドプレスジュースを口にして人に優しい気持ちになれたとか。そこで食べることの重要性を感じ、グルテンフリーやスーパーフードについて発信する場としてお店を始めました。コールドプレスジュース以外に菓子製造にいよいよ本腰を入れようというタイミングと野田さんのオフィス移転のタイミングが重なり、「KIJITORA」がスタートしました。


KIJITORAのお菓子と食材について グルテンフリーのお菓子と聞くと、味は素朴で家で作ったおやつといったイメージに思ってしまうのは、きっと私だけではないはず。何度かKIJITORAさんのお菓子をいただいたのですが、本当に小麦粉使ってないの?という満足度でした...!自然派にかたよるとどうしても素朴な感じになりますが、KIJITORAのお菓子は、白砂糖を使わず、小麦粉を使わない代わりに米粉やアーモンドパウダーで生地を作るのでしっとり、バターも使い、リッチな味わい。身体に負担が少なく楽しめる洋菓子を心がけているそうです。

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パウンドケーキは6種類。断面の見せ方にもこだわったパッケージデザイン。


また素材自体がエネルギーを持っているスーパーフードも入っていて、美味しいのに身体にいいことをしている気分という嬉しいことづくし。知っている限りではスーパーフードを取り入れたパウンドケーキはまだ他にはないそうです。

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フィナンシェ、クッキー、ガレットに加え、100%ジュースや無添加果実ジャムまでどれも美味しそう。


物件探し 住んでいる人のイメージ、顔が見えるところとして代官山、学芸大学あたりに絞って物件探しをしました。学芸大学は、住んでいる人の層が幅広く、子供からお年寄まで安心して食べられるKIJITORAで出しているお菓子のイメージとマッチしました。いくつか候補はあったものの1番最初に内見した今の物件に即決しました。

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物件の外観。インタビューに伺った日には1Fにおしゃれな八百屋さんがオープンしていたり、今後が楽しみなビル。


内装のイメージ ここ最近日本を見返すという機会が増えて、ゴテゴテではなくさりげなく和の雰囲気が漂う和モダンのイメージを伝えました。お店の名前も、日本語で発音できて日本画によく描かれている雉と虎からとりました。KIJITORAで出しているお菓子は子供からお年寄まで安心して食べられるお菓子です。雉と虎は子煩悩な動物ということもあり、そうした意味も込められています。

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ギフト用のオリジナルバンダナは雉と虎のイラストが可愛い。デザインとイラストはZOOLOGY TOKYOによるもの。


建物自体が新築で、打ち放しのコンクリートの仕上げが美しかったので、もとの素材を活かした空間にしたいと思いました。間取りのイメージは最初から決まっていて、店舗・事務所・キッチンの3つが、完全に仕切るのではなくお菓子を作っている人、パッケージのデザインを作っている人、お客さんの顔が見える空間にしたかった。

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天井も壁も新築時のスケルトン状態のまま。床も上からクリア塗装をしただけで、無骨な業務用の棚が似合います。

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お店から木製カーテン越しに事務所スペースを眺めた図。ここの仕切り方は野田さんとたくさん打合せしました。


店舗と事務所の間を仕切るのは、木の角材をつかったカーテン。日本庭園の止め石のように視線の抜けを保ちながら、境界を示します。お店に来た子供たちがカーテンの前で「ここから先入ってみてもいい?」なんてコミュニケーションが生まれるそうです。狙い通りの反応は嬉しいものです。

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店頭に立つ野田さんとお客さん。スタッフの方がお店に立つことも。


お店がオープンしてから 先日は子供向けにグミをつくるワークショップを開催したとかで、今後も大人向けのものや様々な企画を考えているそう。お客さんからの意見をいただきながら少しずつ手を加えているそうで、今は贈答用のパッケージの案を検討中。デザインの現場がすぐ隣にあるので、アイディアからカタチになるスピード感が早い、早い!行く度に進化している、リピーターのお客さんも多いという人気の秘密も、そうしたところにもありそうです。



取材後記 「流通の流れを消費者に明確にみせる」という一貫した考えが、広告・編集のお仕事をされているお2人ならではの観点だと感じました。生産者側も制作の一部分を見るのだけではなく、きちんとその先を見届けること、設計をする上でも大事なことだと感銘を受けました。そしてまたお菓子、買いに伺います!


<お客様情報>
KIJITORA / http://kiji-tora.jp
ZOOLOGY TOKYO / http://zoology-tokyo.com
bowl company / http://bowljuice.jp



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