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2012/08/11

ヴォーリズ富久邸


先日、大阪府堺市にある昭和8年築のウォーリズ富久邸を見学させて頂きました。
現存するウォーリズ設計の和風住宅は数が少なく貴重な建物です。
建物は、現オーナーさんの祖父が知人伝いにウォーリズに依頼されて建てられ、
その後、約80年間大切に使われ続けてきました。


ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880-1964)

ウォーリズは明治38年(1905)にキリスト教の伝導を志し、学校の英語教師として
来日。その後、建築事務所やメンタームで有名な近江兄弟社を設立。建築家とし
て国内で教会、学校、住宅、商業ビルなど1000棟を超える設計を近江の地を中心
に全国各地で行っている。ウォーリズ設計の建物は、種々の様式建築の意匠を合
理的に活用したものが多いのが特徴です。
[参考文献:ヴォーリズ建築の100年(創元社)]

繊細なディテール

室内で特に気になったのが、建具のデザインです。木製のガラス窓、欄間、障子窓、玄関の格子戸など随所に現在ではあまり見る事がない繊細なデザインが見受けられます。また、階段は通常より緩やかに造られており、無骨に見える手摺も程良い手触りが良く、住みての事を考えて細かい所まで計算して造られている印象です。80年前当時の図面等の資料が残っている点も貴重です。

80年前、当時の面影

建物は完成以来、現在まで丁寧に使われている印象です。建築当時のデザインを尊重し少しずつ手直しされて使われています。キッチンの食器戸棚、建物完成時に作られた本棚、机、椅子が残っていて実際に使用されています。
窓を開け放ち寝そべっていると程良い風が抜ける気持よい縁側が、1,2階に計3ヶ所もあります。また、使い込まれた玄関ホールや廊下、階段などの飴色に光る床板が年月を感じさせてくれます。

住人募集します

間取は、1階がキッチン、納戸、洋室(4.5帖)、和室(8帖+6帖)の89平米、2階が
洋室(6帖)、和室(6帖+8帖)の53平米の合計142平米(42.95坪)。また、大小の庭
が建物の南北にあり、敷地の広さは約140坪あります。友人何名がでシェア利用
も可能です、東京在住で関西にも活動拠点を持ちたい方などにも良い選択だと思
います。

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